●純正律・考察●

中山 健太 筆


1.純正律の展開
純正律を造り上げるときに、トニック、ドミナント、サブドミナント、それぞれからの長3和音を考えた。
それだとC調長音階の場合の幹音については定義されるが、派生音について触れていない。
そこでここでは派生音5つについても考えてみよう。

2.短3度の応用
トニック、ドミナント、サブドミナント、それぞれからの長3和音はすでに考えたが、
その短3和音になるとどうなるだろう?

(完全5度)=(長3度)+(短3度) という考え方から、短3度のセント値を導き出す。
完全5度は純正律で702[¢]、長3度は386[¢]であるから、短3度は316[¢]と定まる。

この数字をもとにトニック、ドミナント、サブドミナントからそれぞれ導くと、
Cの純正短3度上のDisは0+316=316[¢]
Gの純正短3度上のAisは702+316=1018[¢]
Fの純正短3度上のGisは498+316=814[¢]
と求めることができた。

これで残りはCisとFisである。

3.CisとFis
CisとFisについてはどう考えるべきか?むしろいらないのではないか

考え方的にはCisはサブドミナント(F)の純正長3度下、
Fisはドミナントの純正5度上(D)の純正長3度上といったところだろう。
よってCisは498-386=112[¢]
一方、Fisは204+386=590[¢]
と定める。


これで全ての音のセント値が求まった。
では、主音からの比率とセント値を表にまとめてみよう。
  純正律 平均律
音名 比率(X/C) セント値[¢] 比率(X/C) セント値[¢]
1/1 0 2^(0/12) 0
Cis 16/15 112 2^(1/12) 100
9/8 204 2^(2/12) 200
Dis 6/5 316 2^(3/12) 300
5/4 386 2^(4/12) 400
4/3 498 2^(5/12) 500
Fis 45/32 590 2^(6/12) 600
3/2 702 2^(7/12) 700
Gis 8/5 814 2^(8/12) 800
5/3 884 2^(9/12) 900
Ais 9/5 1018 2^(10/12) 1000
15/8 1088 2^(11/12) 1100
2/1 1200 2^(12/12) 1200


純正律の比率(X/C)は{(5^m)×(3^n)/(2^k)}^(-p)によって一意に定義できる。
(m,n,k∈ m≧0,n≧0,k≧0, |p|=1)

単純化して(5^a)(3^b)(2^c) (a,b,c∈)と書いてもよい。

4.補足・訂正
考察と書いたが短3度は定義済みだったようだ。

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