●神廣講座7●
〜移動ドで歌おう〜

神廣 憲記 筆


まず「ドレミファソラシド」の定義をします。
第一回の「音名」のところで紹介したイタリア音名「Do/Re/Mi/Fa/Sol/La/Si/Do」とはまた別のものであると思ってください。

「ドレミファソラシド」の定義
ドを出発点として「全全半全全全半」であるような音階

例えば、出発点であるドをGの音とすると、
ド=G、レ=A、ミ=H、ファ=C、ソ=D、ラ=E、シ=Fis、ド=G となりますが、
おや?これはG-durです!
すなわち、長調(dur)の主音(I)をドと読み替えて、そこから「ドレミファソラシド」を歌っているだけなんです。
「ドレミファソラシド」の定義から、ド−レ、ド−ミ、ド−ファ、ド−ソ、ド−ラ、ド−シの
それぞれの距離(音程)は基準となる「ド」の高さが変わったとしても変わらないわけですから、
この距離を覚えてしまうことで、第一音=主音(すなわちド)の音の高さがわかりさえすれば
あとの第2音〜第7音(すなわちレ〜シ)はいちいちピアノで音を確認しなくてもわかってしまいます!


           ド レ  ミ ファ ソ ラ  シ  ド

このように、長調の主音をドと読み替えて、ドレミファソラシドで歌う唱法を「移動ド唱法」といいます。
この移動ド唱法は絶対音感のある人は逆に難しく感じるようですが、合唱をやる人はむしろ相対音感が重要になってくるので、
音と音の「距離感」すなわち相対音感を基にしているこの移動ド唱法は、合唱をやる上で非常に有効な方法です。
音程感覚を鍛える効果的な練習となるでしょう。
また移動ド唱法は和音の中での役割がすぐにわかるので(G-durの曲において、G/H/Dの3和音の中で「ミ(=H)」と歌っているならば「あっ、自分は今第3音を歌っているんだ!」とすぐにわかる)、和声間をつかむ練習という意味でも効果的な唱法といえるでしょう。
短調の場合でも、主音をラと読み替えて「ラシドレミファソラ」(ドレミファソラシドをラからスタート)
と歌うことで同様に移動ドで歌えます。
移動ドのほかに、どんな調であろうとも幹音「CDEFGAHC」あるいはその派生音-is;-esを
「ドレミファソラシド」で歌う唱法を「固定ド唱法」といいます。
みなさんが「階名で歌って」といわれたときにいつもしているやり方です。
絶対音感のある人はこちらのほうが歌いやすいかもしれません。
合唱をやっている皆さんは是非「移動ド」の方の練習をしてみてください。



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