●神廣講座6●
〜和音〜

神廣 憲記 筆


和音とは複数の音が同時に鳴らされることによって生み出される複合音のことですが、
西洋音楽では特に3度間隔で積み上げられた3つ以上の音からなる複合音を和音として扱います。

1.三和音
三つの音が3度間隔で積み重ねられた和音を三和音といいます。

構成音それぞれに名前がついていて、
下から根音、第3音、第5音です。

(1)三和音の種類
名称 音程構成 例とその*コードネーム
根 音-第3音 第3音-第5音 根 音-第5音
長三和音 長3度 短3度 完全5度 C
短三和音 短3度 長3度 完全5度 Cm
増三和音 長3度 長3度 増5度 Caug
減三和音 短3度 短3度 減5度 Cdim

*コードネーム・・・根音の英語音名をもとに表記したものをコードネームとよびます。
根音は常に大文字の英語音名で示し、
長三和音はそのまま何もつけず(C、G、B)、
短三和音にはm(minor)をつけます(Dm、Am)。
その他、和音の種類に応じて、augとかdimとか7とか9を添えますが、詳しい説明はここでは省きます。
自分で勉強してみてください。
(2)転回形
いつも根音、第3音、第5音の順にならんでいるわけではありません。
たとえばコードネームで言うところのC(C+E+G)の場合


のように根音以外が最低音である場合があります。
が、構成音自体はC+E+Gであるので、いずれもコードネームで言うところのCという和音であることには変わりありません。
このように根音以外が最低音であるものを転回形といいます。
(第3音が最低音になっているものを第1転回形、第5音が最低音になっているものを第2転回形と呼びます。)

2.七の和音・九の和音
4つの音が3度間隔で積み重ねられた和音を七の和音(あるいは四和音)、
5つの音が3度間隔で積み重ねられた和音を九の和音(あるいは五和音)といいます。
これらにも転回形はあります。
詳しいことはほかのところで勉強してください。

四和音

五和音


3.ハモル
合唱の楽しさは(人それぞれでしょうが)、ハモル面白さというのは合唱の楽しさのかなりの部分を占めると思います。
では、「ハモル」とは?
厳密な話は、こちらでも紹介されていますし、
僕もそんなに詳しくないので詳しい話はそちらを読んでください。
長調の場合、どうやら5度やや広めに、3度は低めにとるとよいようですが・・・
とはいっても歌うときに「あと1Hz上げろ」「2セント下げて」と言われてもそうそうできるものでもないですよね。
一番いいのは「倍音」を聞けるようになることだと思います。自分たちが歌っていて倍音を感じ取り、
その倍音に音程を合わせていけたら、ハーモニーががらりとよくなります。
また、和音は各構成音のバランスが大事です。
長三和音の場合、根音はしっかりと、第5音は明るめに、第3音は正確な音程を控えめに出す
(音量バランスは:根音>第5音>第3音)といいようです。
第3音は、和音の「色」に強く関与しています。
長三和音は明るい色の和音が多いですが、第3音が半音下がるだけで短三和音になって、暗い響きになります。 それから、「ピッチ・音程」と「響き」を、パート内およびパート間であわせることがとても大事です。
これが一番大事かもしれません。

和音については最低限三和音の構成(根音と第3音と第5音からなるということ)が理解できれば十分だと思います。
早速今自分が歌っている楽譜を読んで、和音の進行の仕方をチェックし、
さらに自分が和音の中のどの音(根音か第3音か第5音かそれとも・・・)を歌っているかチェックしてみましょう。
そうするだけでも、曲に対する理解がぐっと深まるはずです。



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